【傷病手当金申請書の書き方】医師・会社・本人の書き方を紹介!協会けんぽ、会社それぞれに送る添え状も紹介

傷病手当金の記載方法
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うつ病や適応障害などのメンタル不調で就業ができないときに受け取ることができる傷病手当金。
傷病手当金は申請しないと受け取ることができません。

申請書を受け取ったものの、どのように記入すればよいのか戸惑う方もいるのではないでしょうか?

また、会社に書いてもらう申請書の添え状はどう書けばいいのかって悩んでいませんか?

この記事では申請書(協会けんぽ)、事業主用記入用紙(会社用)の書き方や申請の流れを紹介します。
申請には、会社、医師への協力依頼が必要です。

うつ病や適応障害になった時の傷病手当金の受給までの申請方法は下記の通りです。
1.(初めての場合)心療内科等にかかり診断書を作成してもらう
2.協会けんぽの傷病手当金申請用紙を記入する
3.用紙をまとめて協会けんぽに提出する(自分で提出の場合は窓口持参がお勧め)
4.待機。不備がなければ2~3週間後に支給される。

記載不備があると、差戻しになったり再申請で時間がかかったり、医師や会社に再度連絡を取る必要が発生したりするので、間違いのないようスムーズに申請するポイントを押さえておきましょう!

傷病手当金の申請から受取は早くて2週間程度で完了します。

目次

まずは確認!傷病手当の添え状はそんなに気にしなくていい!

よく会社書いてもらう申請書について、添え状はどのように書いたらよいですかと質問をもらいますが
結論からいうと、一言一句気にすることはないです!

また、協会けんぽへ申請書を郵送する際も添え状等は不要です。

傷病手当の添え状のテンプレや例文を紹介!

重要ではないが不安な人はテンプレ、例文をチェックしてください。

<例文>

○○部各位 ※○○は人事や総務など労務管理部署を想定

お世話になっております。

この度、私の傷病手当金の申請にあたり、人事部の皆様にご協力をお願いしたく、ご連絡差し上げました。
添付しております健康保険組合へ提出する「傷病手当金支給申請書」に関しまして、誠に恐縮ではございますが、以下の項目にご記入をお願いできますでしょうか。

・被保険者名
・勤務状況
・賃金の支給額
・事業主所在地
・名称
・事業主名
・電話番号

※社印の押印は必須ではありませんので、お手続きに時間がかかってしまう場合は不要です。
書類の提出期限が◯月◯日に迫っており、迅速な対応が求められております。つきましては、大変お忙しいところ恐縮ですが、◯月◯日までにご記入いただき、返送いただけますと大変助かります。

お手数をおかけし申し訳ございませんが、何卒ご理解とご協力のほどお願い申し上げます。不明点や追加の情報が必要な場合は、ご連絡いただければ幸いです

以上、どうぞよろしくお願い申し上げます。
[あなたの名前]
[連絡先]

休職したら傷病手当金をすぐに申請しよう

休職中の生活を守ってくれるありがたい傷病手当金。
一日も早く受け取って金銭的な不安を解消したいですね。

受け取るには申請書の記載と提出が必要です。健康保険組合のホームページにも記載方法はありますが、イマイチ分かり辛い部分もあり、初めての申請は私も苦労しました。

申請書は記載を間違えてしまうと、支給が遅れたり、会社や医師に書き直しを依頼するなどの手間も発生してしまうので、ミスなく提出してスムーズに手当を頂きたいですよね。

本記事では、初めて傷病手当金の申請をする方に向けて、間違えやすいポイントを踏まえながら申請書(協会けんぽ)の書き方を解説しています。

★全国健康保険協会(協会けんぽ)2023年1月より書式が変更となりましたので最新の記載方法について解説していきます

傷病手当金を受け取れる条件

■傷病手当金の申請に必要なもの

大前提として、傷病手当金の申請は「労務不能(業務上の怪我等を除く)」でなければ対象外です。労務不能である証明を療養担当者(医師)と会社に承認してもらう必要があります。絶対に必要ではありませんが、病名の確認や会社への交渉のために、最初は医師から出社不能であることを証明する診断書を提出してもらい、会社にもコピーを提出しましょう。

そして傷病手当金の受給には、健康保険傷病手当金支給申請書(PDF)が必要となります。

まずは協会けんぽのホームページからダウンロードしてください。もしくは協会や組合が近ければ窓口に行って用紙をもらうこともできます。

傷病手当金の記載方法

申請書は全部で4枚あり、自分で書く被保険者記入用が2枚、会社に書いてもらう事業主記入用が1枚、主治医に書いてもらう療養担当者(医師)記入用の1枚に分かれています。

自分で書くもの

【被保険者記入用】自分で書く書類は2枚

被保険者用記入用紙は全部で2枚あり、1枚目には被保険者情報、振込先指定口座情報を記入します。押印は必要ありません。

記載する項目
1. 被保険者情報(被保険者の記号・番号、生年月日、氏名・印、住所)
2. 振込先指定口座(金融機関名称、預金種別、口座番号、口座名義、口座名義の区分)

★旧用紙には受取代理人の記載欄があります。代理受取は新書式から禁止されているので用紙が古い可能性がありますので注意してください。

二枚目は被保険者氏名に加え、申請期間、仕事内容、傷病名、発症・負傷年月日を記載します。労災申請や年金受給(障害厚生年金、障害手当金、老齢退職年金)がなければ⑤以降は例の通りの記載で問題ありません。

申請期間はいつになる?

最も申請の間違いが多いのが申請期間です。特に初めての場合は注意して記載してください。

※不安な方は協会けんぽ窓口に電話して自分の状況を説明して申請期間を確認するようにしましょう。

■休業した期間は待期期間が含まれる

申請期間(療養のために休んだ期間)の開始日は待機期間も含めた最初の日を記載します。傷病手当金は3日以上連続して休業した後の4日目から支給されます。傷病手当金が支給されるのは待機期間明けからですが、待期期間も含む休業した期間を記入します。

■休業した期間は土日などの休日も含む

3日以上連続して休業は欠勤だけでなく有給や土日も含まれます。例えば金曜日が働くことができた最後の日とすれば、翌日の土曜日、日曜日で2日間とカウントされ、翌週月曜日を欠勤、もしくは有給となれば待機期間3日の完成です。翌日の火曜日から支給対象日となります。土日以外に祝日もカウント対象です。

■最終日の記載は給与の有無次第

まだ復帰していないんだけど、いつまでの日付で申請したらよいのか疑問に思われると思います。基本的には「いつでも良い」のです。ただ、会社からの給与の有無や締め日を考慮しておくと会社担当者との連携がスムーズになります。会社の担当者に証明してもらう3枚目の用紙には会社から支給している手当額を記載する必要があります。

もし申請期間に有給も含めて給与を一切支給されていないとすれば、空欄となるので計算不要です。もし有給や手当がある場合、給与の担当者的には締め日に併せてもらうと計算の手間が省けるため、協力してもらいやすいというメリットがあります。

そんなことは関係なく、自分が分かり易くしたいのであれば末日で区切って大丈夫です。

私は交通費が半期前払いだったので、在職中の申請は給与締め日(20日)で区切って毎月申請していました。

■申請はすべて事後

傷病手当金の申請は未来(予定)の日付を申請することはできません。全て事後の申請です。例えば医師から「三か月は休職」と診断された場合でも、三か月の将来に渡った申請をすることはできず、三か月後にまとめて申請、あるいは一か月既経過ごとに申請することになります。

会社に書いてもらうもの

3枚目は事業主用記入用紙で、会社の担当者に記載してもらう用紙です。特別に難しい書類ではないので、慣れている会社や担当者であれば、難なく記載してもらえると思います。しかし、2023年1月から記載方法が大幅に変わっていますので、過去に記入経験がる担当者さんでも混乱してしまうかもしれません。なので初めての申請を想定して細かく解説していきます。

記載する項目
被保険者名、勤務状況、賃金の支給額、事業主所在地・名称、事業主名、電話番号
※押印は不要です。
以前の申請書類に比べるとかなり簡略化されています。

■出社した日だけを丸で囲む

11の勤務状況は申請対象期間となる月のなかで、出勤した日付だけを〇で囲んでください。有給を使っているだけで申請期間中に出社が一日もない場合は左の日付欄だけ記入し〇は記載しないが正解です。
★以前は公休や有給の区分の漢字を書く必要がありましたが不要となっています。

■有給もしくは前払いの手当を記載

12の手当の支給額は例が分かり辛いです。
例の一行目の記載は既に前払いで支給している手当(交通費等)を記載しています。
有給、または前払いされている手当があれば月ごとに一行記載し、特にそういったものがなければ、記載は不要です。

以前の書式では、出社した場合の賃金や手当を日割りで記載して、備考に計算補足説明を入れるなど手間がありました。しかし現在は「出勤していない場合の手当」だけになりとてもシンプルです。
そもそも支給金額は標準報酬月額で間違いなく算定されますので金額の間違いは起こりません。さほど気にしないで大丈夫です。

社員や代表印は不要です。
会社担当者が手続き自体に不慣れな場合は、自身で記載して確認・承認だけ得て申請するほうがスムーズかもしれません。

13の日付は協会けんぽに申請する日よりも後にならないよう気を付けてください。
10日に提出するなら~10日までの記載。11日~はNGです。

医師に書いてもらうもの

療養担当者である医師に記載してもらう用紙(4枚目)には、氏名や傷病名、発病または負傷の年月日を記入します。基本的に医師にお任せすれば問題ありません

注意点は被保険者記入用(2枚目)の日付と一致していることだけ確認しましょう。もし具体的な日付(日)が不明の場合は○○日で申請しても大丈夫です。

★労務不能と認めた期間に診察がありましたか? の選択肢が「いいえ」でも良い?

一般的に申請は通院とセットになることが多いともいますが、通院から申請のタイミングがごく短い、あるいは長期であったり、通院の予定があったけど都合で行けなくなってしまった。それでも申請はしておきたい、などの理由で、選択肢が「いいえ」になるケースもあると思います。その場合、協会より医師に連絡がとられるケースがあるそうです。申請が通らないということにはならないそうですが、確認のため通常より手続きが遅れることはあり得るそうですので「いいえ」になる場合はご注意ください。

本用紙も押印不要です。

以上で申請用紙の記入は完了です。

■申請に間違いがあっても会社に直接連絡されることはない

もし書類に不備があったり不明瞭な点があった場合でも、健保組合から会社に連絡が直接されることはありません。申請者に連絡が入り、会社担当者にもう一度確認するよう促されるだけですのでご安心ください。

傷病手当金の申請書の提出方法は?

申請方法は協会けんぽ窓口に直接持ち込む、あるいは書類を窓口に郵送する2パターンあります。私は直接窓口に持ち込むことをお勧めします。

・記入の単純ミスがないか窓口担当さんが確認してくれる
(※受給可否の判断は絶対に答えてくれません)
・記載方法について相談できる
・次回分の申請用紙がもらえる
・直接持ち込むので申請のタイムラグがない

窓口が近隣であったり、外出できる体調であれば窓口に直接持ち込むほうが安心ですね。

余談ですが私は協会けんぽの窓口が職場近くだったため毎回持ち込むたびに勇気を振り絞っていました。上記のようにメリットはありますが、途中で体調不良を起こして事故を起こしてしまってはいけません。ご無理のない方法を選んでくださいね。

郵送の場合は都道府県の協会けんぽ窓口宛に送りましょう。

都道府県別窓口一覧

添え状等は不要です。各都道府県の窓口住所と宛名は「傷病手当金ご担当者様」と書いておきましょう。

以上で傷病手当金の申請は完了です。お疲れさまでした。

傷病手当金は早ければ10日から2週間程度、遅くても一か月で指定口座に振り込まれます。
もし一か月たっても振り込みがされていない場合は窓口に問い合わせてみてください。

GW、年末、年度末は事務手続きに時間がかかり振り込みに時間がかかるケースが多いです。
振込が完了したら、協会けんぽから通知書が届きます。

通知書はハローワークの失業手当の受給期間延長の際に必要となる場合がありますので無くさずに保管しておきましょう。

退職後の傷病手当金の申請は?

傷病手当金は、会社を退職することになった場合でも、支給開始日から通算で一年半の間はひきつづき支給を受けることができます。

その場合は、申請書の3枚目(事業主記入用)の記載は不要となります。ただし「記載が不要」なだけで提出は必要です。氏名も書かず空白のまま4枚セットで申請してください。

被保険者番号は申請時の番号のまま

退職したことで健康保険を協会けんぽの任意継続か国保に切り替えることになります。協会けんぽを任意継続する場合、新しい被保険者証番号が与えられますが、傷病手当金の申請には申請時に使用した旧番号が必要なので控えておきましょう。

退職後も傷病手当金を受けるための注意点
退職後に受け取るためには以下の点に注意してください。1つでも該当すると支給対象外となってしまいます。
・退職日に出社している(挨拶や職場の整理等)
・退職の日の前日までに、健康保険の被保険者期間が継続して1年以上ある

挨拶やデスクの片づけ、退職に関わる各種書類の記入など、出社しなければならないようなこともあります。しかし傷病手当金を受給するために出社はしてはいけません。

そもそも出社できないほど体調がすぐれない訳ですので、退職日であっても出社できないのが普通です。

手続きはメールで、荷物は着払いで送ってもらう、あるいは処分してもらいましょう。

そもそも退職が出来ない場合は退職代行サービスを使おう

そもそも退職することができない方(上司のパワハラが恐ろしい、退職を承認してくれないなど)退職代行サービスを利用してみてください。
※「退職代行」とは「辞めたい」会社に本人に代わって退職代行業者が退職の意思を伝えてくれるサービス


・運営母体が行政から認定を受けた労働組合で社会的信頼性が高い
・対応力が高く、即日退職も実現が可能
・料金は一律24,800円で追加料金なし


・退職代行サービスの利用に抵抗がある方
・自ら退職手続きを進める際に必要なサポートを提供
・全雇用形態一律15,000円で追加料金なし


・創立10年の株式会社が運営
・最短即日退社可能のスピード対応
・雇用形態にかかわらず一律16,500円で追加料金なし

まとめ.傷病手当金の申請は3ステップ

1.(初めての場合)心療内科等にかかり診断書を作成してもらう
2.協会けんぽの傷病手当金申請用紙を記入する
3.用紙をまとめて協会けんぽに提出する(窓口持参がお勧め)

以上が傷病手当金の申請方法です。傷病手当金は会社員ならほとんどの方が受給権利のある心強い公的保険です。申請もポイントさえ間違えなければスピーディに手当を受給できますので、協会けんぽの記載例と本ページを参考にしてください

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